【鳥さん】発情を抑制する方法 ~発情の原因と対策~

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鳥さんのお医者さんをしていた獣医師とり子です。

動物病院での勤務経験と獣医師としての知識を生かし

鳥さんと飼い主さんの幸せにつながる情報を発信しています。

 

鳥さんの病気の原因として最も多いのが発情です。

この記事では、発情を抑制する方法をお伝えします。

 

発情を抑制することができれば、

・発情が原因で起こる病気を予防することができます

・鳥さんが発情によるつらさを感じることなく過ごせます

・鳥さんが病気による痛みや苦しみを感じることがなくなります

・過度な発情によって寿命を縮めることがなくなります

 

愛する鳥さんが体も心も健康に長生きできるように

日頃から発情を抑制することを意識して鳥さんの生活環境を整えてあげましょう。

 

 

鳥さんの発情を抑制する方法

 

【日照時間】

(原因)

明るい時間が長い。

(対策)

できる限り早く寝かせる。

就寝時は真っ暗にする。

寝かせたら途中で一切光が入らないよう徹底する。

人間の生活リズムに合わせているとどうしても明るい時間が長くなってしまいます。

17~18時には寝かせて人の気配がない別室で完全に遮光するのが理想的です。

 

我が家では厚手の遮光カーテンで覆い、別室でおやすみしてもらってます。

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 (撮影用に電気を付けていますが、真っ暗にしてくださいね!)

 

【食べ物の量と内容】

(原因)

食べ物が十分にある。

また、青菜が発情を誘発するとも言われています。

(対策)

餌の量を必要最低限に抑える。

  

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【温度と湿度】

(原因)

気温が高い。湿度が高い。季節感がない。

冬に必要以上に暖房で温かくしていると、季節感がなくなり発情しやすくなります。

(対策)

常に暖房が効いた部屋に置かない。

季節感が分かるよう冬は寒さを感じさせる。

(幼いころから過保護に育ててきた子は寒さで体調を崩しやすいので慎重に!また、外に出しっぱなしはNGです!カラスや猫に襲われがちです。)

また、湿度の高い梅雨時は発情しやすいです。除湿器の使用を検討しましょう。

 

※鳥さんの生活には温度管理がとっても重要です!温度計は必ずお部屋に置いておきましょう。できれば、人が居ない間に何度になったか知ることができる最高最低温度計が理想的です。

 

 

使い勝手がよいものを選ぶのであれば、

以下のような商品がおすすめです。

 


特徴

・本体と外部センサーの2か所の温度を同時に表示

・最高・最低温度の自動メモリー機能付き

・マグネット、スタンド、壁掛け用フック穴の3WAY対応

・外部センサーだけを保温中のケージ内に設置すれば保温できている温度が分かります

・移動中にキャリーバッグの中の温度が外から分かります

 

 

 

【発情対象の存在】

(原因)

発情対象はさんだけではありません。

人間、おもちゃ、身の回りのいろんなの物が発情対象になり得ます。

また発情対象の鳥や人間の姿が見えなくてもだけでも発情を促してしまうことがあります。

(対策)

鳥さんの様子から発情対象と思われるものを遠ざけます。

発情対象が鳥さんの場合、鳥かごを分けましょう。できればお互いの声が聞こえないようにしたいところです。

おもちゃなどの物体の場合は、撤去する。

人間の場合は、触ったり話しかけるのを控えないといけません。

口笛で発情してしまうのであれば、口笛はやめる。

女の子でエビぞりしてしまったら背中をさするのはやめましょう。

 

【巣や巣材】

(原因)

巣や巣材の存在が発情を誘発します。

(対策)

巣、巣箱、鳥さんが巣だと認識しているもの、巣材となり得る物を鳥さんの身の回りに置かない。

紙をかじる子は、床に紙を敷かないようにしましょう。

巣にちょうどよさそうなもぐりこみたくなる空間を巣と認識することがあります。

かごから出して遊ぶときは、服の袖口、ふとん、カーテン、引き出しなどなど、もぐりこもうとしていたらやめさせて、今後近づけないようにしましょう。

 

うちの子は、目を離したすきに、箱ティッシュに入って、満足気な様子になっていたことがあります。ティッシュにもご用心!笑

 

と言ってるそばからふとんにもぐりこむうちの子(^^;)

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発情ではなく、ごはんを求めて探索していただけのようですが、

こういう隙間にご用心!

 

 

【ストレスがないこと】

(原因)

ストレスがないことで、いつでも安全に繁殖できる環境が整っていると感じてしまいます。

(対策)

鳥かごの置き場所、部屋を変える。

見たことのない物体を目の前に置く。(ちょっと警戒するくらいがちょうど良い)

ストレスを与えすぎないように様子を見ながら工夫してみてください。

 

 

発情を抑える薬について

鳥さんは、

わんちゃん・ネコちゃんのような避妊・去勢手術をすることはできません。

 

発情を抑える薬というものは存在しますが、

薬を使うのは最後の手段だと思ってください。

 

私が勤めていた病院では「リュープリン」という注射薬による治療も行っていました。

これは、人間の乳癌や子宮内膜症などの治療に使われる医薬品です。

 

最初はすぐに確実に発情が抑えられますが、

定期的に使用しているとだんだんと次の発情までの期間が短くなり、

頻繁に通院している子もいました。

 

こうした薬は、基本的に、発情によるトラブルを既に起こしてしまい、

もう1度発情すると次こそは命にかかわるぞ、という子に対して使用するものと考えたほうが良いと思います。

 

まずは環境の改善で対応できないか、いろいろと試してみてください。

しかし、どうしても発情が抑えられないという場合は、動物病院に相談しましょう。

鳥さんが診られる獣医さんであれば、

話を聞いて、鳥さんの状態を見たうえで、

アドバイスがもらえると思います。

 

 

発情の記録をしよう

発情が見られたら、

記録を残しておきましょう。

 

いつ発情しやすいのか、

年にどれくらい発情しているかが分かるので、

対策も取りやすくなります。

 

特に女の子で産卵が見られたら、

できるだけ細かく記録を残しておきましょう。

 

体調が悪くて病院にかかる場合にも、

こうした情報はとても役立ちます。

 

わたしの経験談 ~ヒメウズラの発情~

 

以前、知り合いがヒメウズラの卵を孵卵器で孵してたくさん生まれたので、

オスメス1羽ずつ引き取って飼育していました。

 

女の子の発情の様子を思い出すと…

平均すると年に2~3回は発情し、

1回の発情で5~6個産卵。

(血のつながりが分からず交配させないようにしていたので無精卵です)

しばらく抱卵させておくと、

そのうち忘れて卵を蹴り飛ばしていました。

 

産卵がいつもより長く続いてしまったことがあり、

そのとき軟卵を1個産んでしまったことがあります。

いくら栄養に気を付けていても、産卵が続いてしまうと足りなくなってしまうのだな、と思いました。

 

発情抑制として、ひととおり環境の改善を試しましたが、

『光のコントロール』が最も効果があったように感じます。

 

鳥種の特徴なのか、個体差なのかは定かではありません。

飼い鳥としてメジャーではないので、

他の獣医さんに聞いてみても診療経験が少なく情報があまり得られませんでした。

 

2羽とも、一緒に生まれた子たちより何年も長生きしたので

発情の抑制はやはり大事だと身をもって感じました。

 

現パートナーのセキセイインコ子♀の発情について

現在のパートナーはセキセイインコの女の子です。

発情対象はわたしです(^^;)

わたしも生物学上はメスなんですけど…

なんて思いつつ、発情の兆候が見られると

またか…とがっかりします。

 

発情気味になると、

私の声に反応してエビぞり~♪

やめて~(゚Д゚;)

 

未だ卵ができたことはありませんが、

いつそうなるかと冷や冷やしています。

 

このように、

どんなに対策を頑張っても

人間が鳥を飼育している以上、

完璧にコントロールするのは難しいと感じます。

 

まとめ

発情対象&巣や巣材で発情スイッチがオン

 ⇒原因をつきとめて取り除こう!

 

食べ物が十分にある&ストレスが無い環境では発情し放題

 ⇒ごはんは量を決めてあげよう!

 

明るい時間が長い&温度や湿度に季節感が無いとだらだら発情 

 ⇒夜は早めに寝かせて就寝中は光が一切入らないように!

  暑さ寒さを感じさせて季節感を出そう!

 

 

終わりに ~鳥を飼うことの難しさ~

愛情を注いでいれば鳥さんにもそれが伝わり、

鳥さんは飼い主さんのこと好きになります。

そして発情対象が飼い主さんになることも多いかと思います。

 

でも、発情抑制をつきつめると、

発情対象を取り除かなければいけません。

 

発情対象が飼い主さんの場合、

発情対象を取り除く=飼い主を取り除く

 

これでは、そもそも鳥さんを飼う意味がなくなってしまいますよね。

 

 

発情抑制はとても大事ですが、

鳥さんも人間も幸せでなくなってしまったら

意味がありません。

 

鳥さんの発情は、

鳥さんが今の生活に満足している、飼い主さんにたっぷり愛情を注がれている

でもあります。

 

人間が愛玩用に鳥類を飼育する限り、

発情を完全にコントロールすることなんて不可能に近いと思います。

 

発情とのお付き合いは鳥さんの生涯に渡って続くことですので、

神経質になりすぎず、うまくつきあっていきましょう。

 

 

発情を知る方法 

hatarakitakunai30.hatenablog.com

 

発情によって起こる病気 

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