【鳥さん】お家での爪切りで出血したときの応急処置の方法 止血に必要な物と止血時のコツをお伝えします!

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 鳥さんのお医者さんをしていた獣医師とり子です。

動物病院での勤務経験と獣医師としての知識を生かし

鳥さんと飼い主さんの幸せにつながる情報を発信しています。

 

今回は鳥さんの爪からの出血時の応急処置方法をお伝えします。

お家で上手に爪切りができる飼い主さんも多いと思いますが、鳥さんの爪切りは、気を付けていても出血してしまうことがあります。

小鳥の出血は緊急事態です!たかが爪切りとあなどってはいけません! 

お家で爪切りをする場合は、出血することを想定して、手元に必要な物を準備しておくと安心です。

 

 

止血におすすめする物

止血剤

「クイックストップ」という犬猫用の止血剤で黄色い粉状の外用薬がおすすめです。

 

 クイックストップ

 

ペットショップでも購入可能です。

鳥さんだけに使う場合、たとえ複数羽居ても一生使いきれないと思います(^^;) 

かかりつけの動物病院で小売販売していないか聞いてみるのが1番良いと思います。 

これは化学的にやけどを起こすようなものなので

絶対に爪以外の部位には使用しないでください!!

鳥さんが激痛で苦しむことになります!!

 

お家で爪切りをする場合は、出血することを想定して、

すぐそばに止血剤の粉を適量出しておき、

すかさず使える状態にしておきましょう。

 

 

ガーゼ(清潔なハンカチや布、ティッシュなどでも可)

出血部を押さえたり、血を拭き取るのに使います。

清潔な物を用意しましょう。

 

 

お家にあるもので止血に使える物

これらはあくまで応急処置として使える方法です。

小麦粉や片栗粉

小麦粉や片栗粉は止血効果が弱いです。

 

線香

線香は鳥さんにやけどをさせてしまう可能性もあり危険です。

線香の煙による害も否定できませんので、日常的にこの方法を使うのはおすすめできません。

 

止血剤がなく、どうしようもないときの応急処置と考えてください。 

 

止血方法

圧迫止血

出血したら、すかさず飼い主さんの指で出血した爪の断面を押さえます。

このとき、指に力を入れる必要はありません。

爪の断面をぴったりとフタをするイメージです。

出血するとあわててしまいますし、人間の緊張度も高まりますが、鳥さんを捕まえている手に力を入れすぎないように注意しましょう。

鳥さんは胸を圧迫すると息ができなくなります。

鳥さんの胸を抑える=人間の首を絞めるのと同じです。

(鳥さんは首を持っても支障ありません。獣医さんが鳥さんを押さえるときは首を持ちます。もちろん、力を入れすぎてはいけません。)

 

出血した爪の断面を軽く10秒くらい押さえたのち、そっと指を離してみてください。

血が出てこなければ、とりあえず止血は成功です。

まだ血がにじみ出てくるようであれば、再度、指で押さえて止血を繰り返します。

この方法で止まらない場合やしたたるくらい出血している場合は、止血剤や線香などによる止血方法を行いましょう。

無事止血できても、直後に鳥さんが暴れたり、鳥さん自身が爪を気にしていじってしまうと再度出血することがあります。

止血後は注意深く観察してあげてください。  

 

 

止血剤による止血

出血した爪の断面をガーゼ(清潔なハンカチや布、ティッシュなどでも可)で押さえるようにして血をふき取ります。

ガーゼを離したら、すかさず止血剤の粉を出血部位に押しこみます。

(コツ)

人間の指に止血剤の粉をたっぷり乗せて、爪の断面に粉をぎゅっと押さえ込むように付けます。塗るのではなく、粉を爪の断面に入れ込み、出血部位に粉でフタをするようなイメージです。

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小麦粉や片栗粉による止血

やり方は止血剤による止血と同じです。

1つ前の「止血剤による止血」を見てくださいね。

 

あくまでただの粉ですから止血剤のようにはうまく止血できないこともあります。

粉が血で固まってかさぶたのような役割をすることで血を止めます。 

小麦粉や片栗粉による止血は、止血部位で菌が増え感染症などのトラブルを起こす可能性があります。止血後は、動物病院で適切な処置を受けましよう。

 

焼灼止血(出血部位を焼くことで止血する方法)

まず線香に火をつけ、炎を消してから使用します。

(炎がめらめらしている状態で鳥さんに近づけてはいけません!)

線香の火が付いている先端の部分を、出血している爪の断面にじゅっと当てます。

鳥さんがやけどしないように、火のついた線香が出血した爪の先以外に触れないように注意してください。 

焼灼止血は止血効果が高く、消毒効果もありますが、線香の煙は鳥さんの体に害が出るおそれがあります。  

 

応急処置のあとの対応方法

鳥さんの様子をそっと見守りましょう。

飼い主さんがやたら気にして鳥さんがいつも以上に動き回ると再度出血するかもしれません。

ただし、鳥さんが止血部位を気にしていじる様子があれば、別のことで気をそらしてあげましょう。 

 

再度出血するようであれば、出血量が増えて命の危険が迫る可能性があります。

動物病院へ連れて行って確実に止血してもらった方が安心です。

 

小麦粉や片栗粉で止血した場合は、あくまで応急処置と考えて、すぐに動物病院で適切な処置を受けましよう。

 

出血が止まらない場合は、飼い主さんの指やガーゼで出血部を押さえたまま(圧迫止血)で動物病院へ連れていきましょう。

前もって動物病院に連絡を入れておけば、動物病院側も準備をしておいてくれます。

到着したら速やかに処置が受けられると思います。

とにかく早く動物病院に連れていくことが大事ですが、血がついた物や止血で使用したガーゼ等を一緒に持っていくことができれば持っていきましょう。出血量を獣医さんに伝えることができます。 

 

どれくらい出血すると危険?

鳥さんの血液量はおよそ体重の10%です。

健康な鳥さんでは血液量の10%(体重の1%)を失うと命の危険があります。

 

体重30グラムのセキセイインコで計算してみると

血液量は3ml、出血すると危ない量は0.3mlとなります。

1滴0.05mlとすると、6滴出血した時点で危機的状態ということになります。

ぽたぽたとしたたるような出血の場合、あっというまに命を落とす危険があります。

 

止血は時間との戦いです。

鳥さんの飼い主さんは、止血に必要な物をお家に常備し、止血方法をあらかじめ知っておくと安心ですね。

 

 

(参考)病院で使用していた焼灼器

焼灼器

写真がなかったのでアフィリエイトリンクですが、購入をおすすめしているわけではありません。

病院によっては、こうした器具を使って止血を行うところもあります。

止血原理は線香と同じです。出血部を焼き切ることで血を止めます。

電池式でボタンを押している間だけ高温になります。線香のように火を使う必要がなく、使い勝手も良いので、やけどさせる危険が少なくなります。

でも、煙が出ます。しばらく診察室が焦げ臭いです。

鳥さんへの害が否定できませんので、個人的にはあまりやりたくありません。  

 

 

爪切りは動物病院で行う方が安全・安心ですし、

定期的に健康診断を受けることができるので、

個人的には病院で行うことをおすすめしています。

 

hatarakitakunai30.hatenablog.com

 

しかし、

今年の新型コロナウイルス感染症のような異常事態の中では、

爪切りのみの来院を断る動物病院もあり、お家での爪切りの必要性を感じたため、

今回の記事を書くことにしました。

 

お家で鳥さんの爪切りをする場合は、止血に必要な物を準備したうえで、

できれば人間が2人居ると、1人は鳥さんを押さえる係、もう1人は爪を切る係に分担すればそれぞれが1つのことに集中できるので、

より安全に爪切りができ、出血さえる危険性も低くなるかと思います。

いざ出血したときにも2人いれば身動きが取れるので対応がスムーズにできて安心ですよ(^^♪

 

爪切りの方法についても記事にしましたので、

こちらをご覧ください。

 

hatarakitakunai30.hatenablog.com

 

 

hatarakitakunai30.hatenablog.com

 

 

おまけ

「鳥さんを持つときに押さえてもいいのは首だけ」の図

この状態だと鳥さんも力が入らず暴れません。

爪切り時等は、首を軽く押さえ、鳥さんの体に添える手は包み込むようにそっと添えるだけにして、力をいれないでくださいね!

胸を押さえるのはダメ!絶対!

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