【獣医師解説】鳥の副食|食べていいもの悪いもの【野菜・果物】

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こんにちは、小鳥の獣医です。

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本記事では、食べてもいいものと食べてはいけないの代表的なものを紹介します。

鳥さんにとって、野菜や果物など主食以外の食べ物(副食)は、栄養を補うだけでなく、食べることの楽しみが増え、生活の質の向上につながります。

鳥類を飼育する飼い主さんの参考にしていただけると幸いです。愛鳥のためにぜひ知識として知っておいてください。

 

 

飼鳥の副食について

鳥さんにとって、副食は、栄養を補うだけでなく、食べることの楽しみを増やし、生活の質を向上させます。

しかし、中には鳥さんが食べると危険な食べ物をあるので、鳥類の飼い主さんにとって、与えてはいけないものを知っておくことが大切です。

正しい知識を持って、鳥さんの日々の生活をより豊かなものにしてあげましょう。

 

 

食べてもいい食べ物

食べてもいい代表的な野菜と果物を紹介します。

 

野菜は栄養面では淡色野菜より緑黄色野菜がより優れています。

 

<食べてもいい野菜>

かぶの葉、かぼちゃ、小松菜、春菊、大根の葉、チンゲンサイ、豆苗、にんじん、ハコベ、パセリ

 

野菜を与えるときは、新鮮なものを選び、よく洗ってから与えましょう。

 

生の野菜以外にも、鳥用の副食として乾燥させたものも販売されていますので、活用しても良いですね。

 

 

 

 

<食べてもいい果物>

オレンジ、バナナ、リンゴ

 

 

 

食べすぎてはいけない食べ物

 

食べすぎると体に害のある食べ物もあります。

与えすぎに注意の野菜や果物を紹介します。

 

<食べ過ぎてはいけない野菜>

カリフラワー、キャベツ、ブロッコリー、ホウレンソウ

 

 

カリフラワー、キャベツ、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜は、ゴイトロゲンという物質が含まれており、甲状腺という病気につながるおそれがあると言われているため、与えすぎには注意が必要です。

 

ホウレンソウは、カルシウムの吸収を阻害するため、与えすぎに注意です。

 

食べてはいけないもの

主に鳥類に中毒を起こし危険なものを紹介します。

 

<食べてはいけない野菜>

トマト(青い実)、ネギ類、豆類(生)、モロヘイヤ(種子)

  

<食べてはいけない果物>

アボカド、アンズの種、サクランボの種、リンゴの種

 

 

アボカドはペルシンという物質が鳥類にとって毒性を示す危険な食べ物です!注意しましょう!

 

<食べてはいけないもの>

アジサイアセビ、アルコール類、アロエ属、お茶、観葉植物(サトイモ科)、コーヒー、ごはん・パン・麺類、食塩・塩分の多い物、スイートピー、チューリップ、チョコレート、ユリの仲間

 

 

観葉植物は、鳥さんによって食べるととても危険なので、鳥さんを放鳥するお部屋には置かないように注意しましょう。

 

基本的に自然界で食べることのない「人間の食べ物」も与えてはいけません。

パン、ごはん、麺類は加熱したデンプンが消化管に負担をかけます。すぐに中毒を起こすようなものではありませんが、あげるのは控えましょう。

塩分の多い人間の食べ物を与えてはいけません。塩化ナトリウム中毒を起こすことがあります。

 

その他の副食について

ひまわりの種や麻の実、ナタネなどの種子は、脂質が多いため、あげすぎないようにしましょう。

 

ボレー粉、カットルボーン、塩土など鉱物飼料は、与えても大丈夫ですが、食べすぎないように注意が必要です。

 

特に塩土は、過食によって塩分の取りすぎとなるだけでなく、砂が胃の中に大量に貯まり、グリッドインパクション(胃閉塞)という病気を起こすおそれがあります。

ボレー粉も食べすぎると同様の病気につながります。

 

まとめ

紹介したものを一覧表にまとめると以下のとおりです。

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副食は同じものばかり与えず、いろんなものを食べさせてあげましょう。

どんなものでもあげすぎはいけません。

バランスが良くを意識して与えましょう。

普段から色んな味に慣れることも大切です。

野菜などを与えるときは新鮮なものを選んで、よく洗ってからあげてください。

 

本記事で紹介しきれていないものもあると思います。

愛鳥に与えるときは必ず安全なものか確認してから与えるようにしてくださいね。

 

また、野菜を食べないからと言って、無理に与える必要はありません。

栄養は栄養補助食品(ネクトンなど)やペレットでバランスよく摂取させ、副食は食事の楽しみとして、喜んで食べているようなら与えましょう。

 

鳥類にとって安全か全ての食べ物について研究されている訳ではありません。

安全だと確認できているものを与え、安全かどうか分からないものものを無理に与えのはやめておきましょう。

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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