【鳥さん】卵詰まりについて【緊急性の高い病気】

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鳥さんのお医者さんをしていた獣医師とり子(@tousibenkyou)です。

動物病院での勤務経験と獣医師としての知識を生かし、鳥さんと飼い主さんの幸せにつながる情報を発信しています。

 

本記事では、鳥さんの卵詰まりについてお伝えします。

卵詰まりは、緊急性が高く、命にかかわることもある病気です。

 

女の子の鳥さんの飼い主さんには、ぜひ知っておいていただきたい内容ですので、参考にしていただけると幸いです。

 

 

卵詰まりとは?

卵詰まり(卵塞、卵秘)とは、女の子の鳥さんで、体の中で卵が詰まって出てこないことです。

難産の状態です。

 

発情が長く続き、正常よりも卵をたくさん産んでいる場合に発生しやすいです。

 

また、初めて卵ができ、初産である場合にも発生しやすいので注意が必要です。

 

卵詰まりの症状

元気食欲が低下し、羽を膨らませている床でうずくまるなど具合が悪そうな状態やお腹が膨らんでいるいきむ様子などが見られます。

 

便が出なくなることもあります。

卵が詰まり、おしりの穴をふさいでしまった場合、排泄できなくなり、非常に危険な状態になります。

 

卵詰まりに伴って、排泄腔脱(おしりの穴から内臓が飛び出す病気)を起こすことも多いです。

 

しかし、無症状のこともあります。

女の子の鳥さんが産卵をしたら、最後の卵まで正常に産み終わっているか確認するため、動物病院へかかるほうが安心です。

 

卵詰まりかどうか確認する方法

お腹を触って、硬くて丸いものが触れれば、卵がお腹の中にあると分かります。

(こうした触診は普段から触り慣れていないと判断は難しいと思います)。

 

卵ができてお腹の中にあることが触って確認できてから24時間以上経っても産まなければ、卵詰まりです。

 

腹部(おなか)の触診は以下の写真のような部分を触って確認します。

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(※健康で卵がないセキセイインコの写真のため、お腹が膨らんでいません)

 

 

フィンチは毎日、セキセイインコオカメインコなどのオウム類であれば、通常1日おきに産卵します。

 

正常な周期で産卵している場合、卵を産んだら、翌々日に次の卵を産みます。

 

※卵詰まりが疑われるときに、長時間鳥さんを捕まえたり、強くお腹を触るのは控えてください。体力を消耗し、お腹の中で卵が割れることもあり、大変危険です。

 

※お家で触って卵らしき固いものが触れなくても、卵詰まりでない、とは言えません。

ベテランの獣医でも触診だけでは判断できないケースもあります。

殻がない卵ができていることもあるので、おかしいと感じたら、動物病院へ!

 

卵詰まりのときの対応【お家でできることは少ない】

お家でできることは少ないです。

卵詰まりが疑われる場合は、できるだけ早く、動物病院へ連れて行ってあげましょう。

 

病院へ連れていくまでの間は、30℃くらいにしっかりと保温をしてあげてください。

 

卵詰まりは、急激に状態が悪化することがあります。

様子を見ず、その日のうちに病院へ!

 

※おしりの穴から油を入れても卵詰まりに効果はありません。お家で無理に卵を出そうとせず、動物病院へかかりましょう。

 

動物病院での卵詰まりの処置

視診と触診(場合によりレントゲン検査や超音波検査も行います)により、卵詰まりであることが確認できたら、通常は、獣医師が手で卵を押し出す処置を行います。

 

ただし、手で押し出す処置で卵が排出できない状態の場合は、手術により卵を取り出します(帝王切開)。

 

 

卵詰まりの原因

主な原因

  • カルシウム不足(卵を産み出す力が足りないor正常な卵が作れない)
  • ストレス(寒さ、環境の変化など)
  • ホルモンの異常
  • 高齢
  • 骨格の異常
  • 卵管の異常

 

栄養(特にカルシウム)や日光浴が十分でない場合、発生しやすくなります。

また、低温の冬に特に起こりやすい病気です。

 

予防方法【重要】

卵詰まりは予防がとても重要です!

 

予防のためには、発情抑制食事による適切な栄養が摂取日光浴が必要です。

 

まず日頃から発情を抑制することにより卵を作らせないようにしてあげてください。

 

関連記事:発情抑制方法 

hatarakitakunai30.hatenablog.com

 

 

卵ができたときにスムーズに産卵できるように栄養を摂らせてあげてください。

 

栄養は特にカルシウムが必要です。

シード食の場合は、ボレー粉ネクトンなどの栄養補助食品でカルシウムをしっかり摂取させましょう。

 

日光浴は、ビタミンD3を産生することでカルシウムの吸収を良くする効果があります。

 

 

女の子の鳥さんが発情期に入ったら、毎日、体重測定を行い、卵ができたことを察知することが大切です。

急に数グラムも体重が増えたら(卵1個分の重さくらい)、卵ができていることを疑いましょう。

 

獣医師でなくても、触り慣れれば触診はできます。

触診により卵ができているかどうか判断できるようになるとより良いです。

普段からお腹を触って、発情しているかどうか、卵がないかどうか、状態の変化を察知できると理想的ですね。

 

卵ができていることを察知してから24時間経っても産卵しない場合は動物病院へ連れて行ってあげましょう。

 

おわりに

卵詰まりは、命にかかわることもある怖い病気です。

卵詰まりが疑われる場合は、様子を見ず、動物病院へかかりましょう。

 

 

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

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