【獣医が解説】肝臓の病気 脂肪肝症候群|爪やくちばしの内出血は肝臓が悪いサイン

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本記事では、鳥さんの肝臓の病気「脂肪肝症候群」についてお伝えします。

 

脂肪肝症候群は様々な要因によって、肝臓が悪くなる病気です。

症状や原因についてお話しますので、愛鳥のために、病気を予防できるように、また症状が出ている場合に気付くことができるように、本記事を参考にしていだけると幸いです。

 

 

脂肪肝症候群とは脂肪肝になり様々な症状が出る病態のこと

いわゆる「脂肪肝」になることで起こる様々な症状のことです。

 

肥満食事の栄養が不適切な場合などに発生します。

 

すべての鳥に発生しますが、特にセキセイインコオカメインコで多いです。

 

症状【爪やくちばしの内出血が特徴】 

  • 爪やくちばしの内出血(爪やくちばしに黒い出血斑ができる)
  • くちばしの伸びすぎ
  • 羽がぼさぼさになる
  • 羽の色の変化(黒や赤や黄色)
  • 元気食欲の低下
  • 突然死(急性の場合)

 

※太字が飼い主さんでも気づくことができる特徴的な症状です。 

 

爪やくちばしの内出血は打撲などでも起こりますので、必ずしも肝臓が悪いわけではありません。内出血がなかなか治らない場合やくちばしの伸びすぎも見られる場合は肝臓の病気を疑いましょう。

 

原因は肥満が多い

  • 食事で脂肪を摂り過ぎる
  • 運動不足
  • 食事の栄養バランスの偏り
  • 飢餓状態(食欲不振)(換羽、急な冷え、環境の変化、産卵などがきっかけ)

 

検査

特徴的な症状レントゲン検査血液検査から診断します。

 

レントゲン検査では肝臓が大きくなっていることを分かり、血液検査では高脂血症であることが分かります。(血液検査で数値の異常が無いケースもあります)

 

治療方法は強肝剤とダイエット

  • 薬(強肝剤や高アンモニア血症の予防薬)
  • 栄養バランスの良い食事を与え食事制限(ダイエット)を行う(ペレットを食べてくれれば脂質の少ない低カロリーのペレットに切り替え)

 

適切な食事と体重管理で予防することが大切

  • 栄養バランスの良い食事(ペレットがより相応しい)
  • 体重管理
  • 肥満の場合は食事制限(ダイエット)

 

シード食の場合、好きな種子だけ食べていると栄養バランスが崩れます。

1日の食事量を決め、食べ残しがないようにしてあげましょう。

 

また、脂肪の多い種子(ヒマワリの種など)は肥満につながりますので、おやつとして少量のみにしておきましょう。 

 

まとめ:正しい飼い方で肝臓の病気を予防しましょう

脂肪肝は鳥さんに多く発生しています。

予防には適切な食事が重要です。

また肥満にならないよう体重管理をして太り過ぎに注意しましょう。

 

最後までご覧いただきありがとうございました。

 

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