こんにちは、小鳥の獣医です。
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この記事では、鳥さんの食事をシードからペレットへ切り替える方法をまとめています。
愛鳥がペレットを食べてくれず困っている方も多いのではないでしょうか?
この記事では、過去に経験した成功実績のある方法を紹介します。
ペレットへの切り替えはその子によっては時間がかかるものです。
飼い主さん様子の変化を鳥さんは敏感に察知します。そうすると余計に食べてくれなくなったりするものです。
余りにも甘やかしすぎて、すぐにシードを与えてしまっても切り替えはうまくいきません。
ちょうどいいさじ加減が難しいんですよね。
しかし、ペレットに切り替える方法はたくさんあります。
焦らずゆったりとした気持ちで愛鳥の状態を第一に考えながら臨みましょう。
※ペレット選びで悩んでいる方は、こちらの記事を参考にしてください。
hatarakitakunai30.hatenablog.com
- ペレットへの切り替え方法
- 健康を害さないようにするために注意すべきポイント
- ペレットを主食にする場合の食事の与え方
- 切替ができなければシード食で問題ない(栄養剤の併用は必須)
- まとめ:鳥さんの体調を最優先しながらいろいろな方法を試そう
ペレットへの切り替え方法
①飼い主が目の前で食べるのを見せる
食べ物だと伝える。
うちの子はセキセイインコです。
セキセイインコは群れで行動する生き物です。
仲間がごはんを食べれば一緒に食べる。
水浴びをすれば一緒に水浴びをします。
こうした仲間と同じ行動をとる性質を使えばうまくいくことがあります。
②飼い主の手から与える
飼い主さんの手からあげると食べてくれる子もいます。
③シードと混ぜて与える
シードと一緒にあげることで、食べ物だと認識し、ペレットの味に慣れていきます。
④徐々にペレットの量を増やして切り替える
シードとペレットを混ぜて与え、ペレットを食べていることが確認できたら、ペレットの割合を増やしていきます。
次の項目で解説する「健康を害さないようにするために注意すべきポイント」に気を付けながら、慎重に切り替えていきましょう。
無理は禁物です。
⑤違うペレットを試してみる
鳥さんによって味や臭いの好みは違います。
ペレットを変えたら食べるようになることもよくあります。
⑥ペレットのサイズを変えてみる
細かい粉状が好きな子もいれば、シードくらいのサイズが好きな子もいれば、少し大きめを砕くのが好きな子もいます。
人間でいうと歯ごたえの違いのような感じでしょうか。
鳥さんによって好みが違います。
⑦ペレットを細かく砕いてシードに振りかける
味に慣れて食べるようになる子が多いと感じます。
細かくする方法としては、すり鉢、ミル、フードプロセッサー等があります。
手動のミルは、手軽に使えます。分解して洗浄できるものが衛生的でおすすめです。
ペレットがかかっていると、大好きなシードも食べなくなってしまう子もいます。
様子を見ながら試してみてください。
健康を害さないようにするために注意すべきポイント
①体重測定
体重をみることでペレットをきちんと摂取しているか確認します。
(食べているように見えても砕いているだけのことがあります)
体重が減っていくようであれば無理は禁物です。
ペレットだけの食事で適正体重が維持できていることを確認できたら、ペレットへの切り替えが完了となります。
②便のチェック
きちんと正常な便が出ていることを確認しましょう。
シード食のときと色や柔らかさは多少変わりますが、きちんと食べていればころっとした形のある便が出るはずです。
もし緑色のべちゃっとしたほぼ形のない便(絶食便)が出ていたら、ごはんが食べられていないということです。
これは絶食状態のときに出る便です。
ごはんを十分量食べさせることを優先しましょう。
ペレットを主食にする場合の食事の与え方
ペレットが主食であれば、ビタミン剤を与える必要はありません。
むしろ脂溶性ビタミンが摂りすぎると体の中に蓄積されて害が出ます。
ペレットが主食の場合はビタミン剤は使わないでくださいね。
補助的な食べ物として、野菜や果物を少量あげるのはOK!
鳥さんの食事の楽しみとして、ぜひあげてください!
また、ごほうびとしてシード数粒くらいなら与えても大丈夫です。
補助的な食べ物は食事量全体の10%以内にしましょう。
切替ができなければシード食で問題ない(栄養剤の併用は必須)
ペレットが主食になれば栄養価としては理想的です。
しかし、絶対にペレットでなければいけないわけではありません。
シードが主食でも問題ありません。
必要な栄養を補うことができれば良いのです。
(シードが主食の場合は、ネクトンなどの適切な栄養補助食品の併用が必須です。)
現在販売されている鳥さん用のペレットは、ざっくり鳥さんの大きさ別に作られているものが多く、本当にそれで栄養価が完璧かと問われると疑問が残ります。
ペレットは歴史が浅いので、根拠に乏しいとも言えます。
生活の質の面でもペレットだけというのはいかがなものか、とも感じます。
人間で例えると毎日の主食がごはん(お米)からカロリーメイトになる感じでしょう。
毎日ペレットだけでは鳥さんの幸せが減ってしまうような気もします。
主食をどちらにするかは鳥さんと相談して決めて、青菜など好物があれば食事の楽しみとして積極的に取り入れてあげてください。
シードを主食にする場合は必ずビタミン剤(ネクトンSなど)を併用してくださいね。
※おすすめのシードとネクトンは別記事で紹介しています。
hatarakitakunai30.hatenablog.com
hatarakitakunai30.hatenablog.com
ペレットの切り替えにかかる期間は個体差が大きいです。
鳥さんの様子を見ながら、体調を第一に考えて、無理なく移行できるといいですね(^^)
まとめ:鳥さんの体調を最優先しながらいろいろな方法を試そう
ペレットに切り替えることにとらわれ過ぎるあまり、鳥さんが体調を崩してしまってはいけません。
愛鳥の様子を見ながら慎重に切り替えていきましょう。
絶対にペレットにしなければいけない訳ではありません。
鳥さん自身が幸せに過ごせることがいちばん大切です(^^)
最後までご覧いただきありがとうございました。
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